私は鑑定中『喋るな』と言います。
え?ゆって喋っとるやん、アホか!
って思われたあなたは鋭い(笑)
いや、喋りますよ。
喋るんですけど、実は喋ってないんですよ。
???
ってなりましたよね?
「イヴ先生はとうとうお酒の飲みすぎで…」
なんて思わないでくださいね(笑)
本当なんです。
喋ってるけど、喋ってません。
『私の喋りたいこと』は、一言も。
私が鑑定中に喋ることは、すべて『相手に喋ってもらうため』の言葉です。
自分の言いたいことなんて、ひとつも言いません。
私が「イヴ先生は喋りやすいですね」って言ってもらえるのは、この話法を使っているからでしょうね。
第一印象は『絶対に声をかけたくない人』だとも言われますけど(笑)
話してみるといいヤツでしょう?ってね(爆)
なぜ私がこの話法を使うようになったかというと。
『相手を理解すること』に全振りしたからです。
相手はいつだって『自分を理解してほしい』と望んでいるのですから。
でも、理解するためには開示してもらわなきゃいけない。
開示してもらうにはどうしたらいいか?
喋りたくなるようにすればいいんですね。
呼び水みたいなものです。
呼び水話法って名付けましょうか(笑)
こちらから仕掛けるのではなくて、相手から仕掛けてもらう感じが合気道と似てるな~って思っていたんですけどね。
合気話法の方がカッコイイかしら…(笑)
私は合気道をやっているわけではないんですけど。
たまたまYoutubeで合気道の動画を観てましたらね。
「掴みかかる方が不利になる」って言ってたんですよ。
なるほど~、と思いましたね。
まあ、鑑定は戦いじゃないんで、不利もなにもないんですけど。
こちらが掛ける言葉、っていうのはどこまでいっても相手に喋らせてあげるためなんですね。
どこかで聞いたんですが。
自慢話ってお金を払ってでもしたいものなんだそうです。
確か、こんなお話でした。
オーディエンスの前で自慢話をしてもらって、気持ちよくなったところで話を一旦切る。
そこで「続きを話したければお金を払ってください」と告げる。
一体何人がお金を払うか?
という実験。
半分くらいの人が払った、というようなお話だったと思いますが。
それを聞いた時「さもありなん」と思いました。
自慢話に限らず、人って喋りたい生き物なんですよね。
貝原益軒(江戸時代の薬学者)によれば、食欲、性欲、睡眠欲に続く4つ目の欲求が『しゃべりまくりたい欲』なのだそう。
これまた「さもありなん」ですよね。
私は黙っている方が好きなので、あまり喋りたいという欲はないのですが。
呑んでる時を除いて(笑)
人にとって喋ることというのは、自分という存在を確かめる手段なのかも知れません。
ということは。
不安な状態にある人ほど、喋りたいでしょうね。
つまり、鑑定に来て喋りたくない人なんていない、ということです。
不安じゃなかったら、鑑定になんて来ませんからね。
だとしたら、余計に喋らせてあげるのがスジってものじゃないでしょうか。
喋らせてあげることによって、心の安定を取り戻すお手伝いをする。
これも立派な占い師の役割だと思いませんか?
私の鑑定は、もはや占いではないのかも知れません。
れっきとした占いの先生方からは、きっとそう思われているでしょう。
でも、私の鑑定は目的が違いますからね。
私の鑑定の目的は『相談者の抱える苦痛を緩和させること』の一点です。
私はこう考えています。
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ずっと、占いに携わり、鑑定をしている中で辿り着いた答えです。
結局のところ、良い鑑定ってそういうことだったんですよね。
ただ、やっぱり『占い』っていう看板は強いんですよ。
本質はセラピーだったとしても。
セラピー、って言ったら来てもらえません。
『占いセラピー』でもダメでした(笑)
日本ではセラピーやカウンセリングより、占いの方が市民権を得ているようで。
相談者さんは「こんなこと、占い師に相談するしかない」って思うんですよね。
本当はカウンセリングやメンタルセラピーでも解決するのかも知れませんが。
それが需要なので、仕方のないところではあります。
まあ、名前がどうであれ。
相談者さんが良い方向に進めるなら、何とでも呼べ、とは思ってます(笑)
ともあれ。
私は今後も変わらずこの信念でやっていきたいと思います。
占い師が必要とされる、本質の部分だと思いますから。
でも、なんか良いですよね。
ちょっと悩んだら相談して、心軽くなって。
そういう場所がたくさんあって。
日本の心がちょっとずつ健康になって。
まるでマッサージ屋さんみたいだな、と思っています(笑)
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