「占いなんて、バーナム効果なんでしょ?」
「誰にでも当てはまることを言ってるだけなんでしょ?」
「要するに、インチキじゃん!」
あなたはこんな心無い言葉を投げかけられたことはありますか?
私は、あります(笑)
「まあ、そういう面もあるかもね~」って流しましたけど。
ちなみに、バーナム効果とは
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バーナム効果(Barnum effect)は、個人に特有のように思えるが実際には非常にあいまいで一般的な情報や記述に対して、人々がそれを自分自身に特別に当てはまると信じ込む心理的な現象を指します。
人々は自分の個性や状況に特に合致すると感じるため、あいまいで広範な記述を自分自身に関連付けやすくなります。
この名前は、アメリカのショーマンであり宣伝師であったP.T.バーナムにちなんで名付けられました。
バーナム効果は、個々人があいまいな記述を個人的な真実として解釈する傾向を示しています。
バーナム効果の例としては、性格診断の結果が「あなたは社交的でありながら、時には一人でいることを好む」といった記述を含む場合、多くの人々がこの記述に同意します。
これは、ほとんどの人が社交的な場面とプライベートな時間のバランスを必要とするため、広く当てはまる記述だからです。
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…と、いうものです。
確かに、悪徳占い師、悪徳サイキックと言われている人たちはバーナム効果を悪用してお金を稼いでいるのかも知れませんけど。
あなたはそうじゃないですよね?
私だってそうです。
そういう悪徳な人たちのせいで、
占い=バーナム効果
↓
バーナム効果を使う占い師=インチキ
↓
占い師=インチキ
みたいな短絡的批判に発展しちゃうのは困っちゃいますよね。
「こっちは騙そうと思って占いやってんじゃねえわ!」
って、言いたくなりますよね。
ただ、鑑定しているとわかると思うんですけど。
バーナム効果を狙ってなくても、そのような言葉になってしまう時だってありますよね?
ただリーディングしているだけ、浮かんだ言葉を言っただけなのに、そうなってしまうことが。
それを「ほら、バーナム効果じゃん!」ってドヤ顔で言わましてもね(笑)
なんなら『バーナム効果』って言いたいだけじゃないの?って思えてきますよ。
ほんとに。
本人は「闇暴いたったわー!」っていうのが気持ちいいんでしょうけど、いい迷惑です。
そもそも、他のことは当たっとらんのかい、ってね。
占いの何もかもをバーナム効果で片付けるのはちょっと乱暴な意見ですよね。
占いがバーナム効果的である、というのは結果論ですよ。
始めっからバーナム効果に基づいて設計された占術なんてあるんでしょうか?
そんなわけないだろ、と思いますよね?
確かに、バーナム効果的な箇所が散見されるかも知れません。
でも、そもそも人間が両極端の性質を内包する存在であって、それを表現しようとしたらバーナム効果的になるのは当たり前です。
先に書いた悪徳な連中はわかりませんけど、バーナム効果に代表されるような心理テクニックだって『お金をだまし取るための技術』ではないんですから。
ただの心理効果を悪徳な連中が使えば詐欺の手口に、マジシャンが使えばマジックのタネになるというだけの話。
テクニックは中立、使う人間の問題です。
ホント、ろくでもないことに使う輩はコンチクショーですね(笑)
とはいえ。
占い師が、やれインチキだの詐欺だのと言われる原因はわかります。
原因は『占い師は “当たる” を売り物にしている』という誤解です。
「当たるヨ!」って言ってお金をもらっておいて、全然当たりませんでした、実は当たると見せかけてるだけでした~、ざまあみろ!
…だったら、そりゃインチキだと言われても仕方がないですけどね。
でも。
違いますよね?
あなた、言ってます?
「私は当たる占い師です。私が予言する未来は当たります。お金を払ってくれたら未来を教えます。」
なんて。
言わないですよね?
なんなら、勝手にそう思われてるだけですよね?
しかも、占いに大して興味もない人たちから。
んん~~、迷惑っ!(笑)
実際に相談してくださるお客様は、そんなんじゃないですよね。
普通に悩みを相談しに来られてますよね。
恋愛、仕事、家庭…当てる当てないの世界じゃないんですよね。
たまに試すような人もいますけど…
でも、当たるからお金を払いますよ、っていうことじゃないんです。
『当たった』と感じたら、その占い師さんをちょっと信頼できる。
その程度なんですよ。
「やっべえ、すっげえ、こりゃ100万だって払っちゃうよ!」
とかっていうことじゃない(笑)
でも、その『ちょっと信頼できる』が大事なんですよ。
その信頼は、ラポールに繋がるからです。
ラポールは、相談の場においてとても大切な要素です。
一言で言うなら『創造的な関係性』を築くことができるからです。
私が提唱している『感動鑑定』は、相談者さんと一緒に未来を共創するセラピーの一面もあります。
依存関係や、支配関係では共創になりません。
それでは相談者さんの幸せに繋がりません。
素敵な未来を共創する為にも、創造的な関係性は大切なんです。
そのための『当たった→ちょっと信頼』です。
なので、私は鑑定の中で心理テクニックを使うことを否定しません。
創造的な関係を築き、素敵な未来を創ることを目的とした鑑定ですから、役に立つなら使えばいいと考えてます。
『感動鑑定』の核を、私はこう定義しています。
・相談者の抱える精神的苦痛を緩和すること
・それによって幸せに繋がる行動を取れる精神状態にすること
これには、相談者さんに対する深い信頼が必要不可欠です。
『人は自分で幸せを選択する力を持っている』という信頼です。
感動鑑定は、その信頼の上に成り立つものです。
占いとは名乗っていますが、だいぶ心理セラピー的な傾向は強いですね。
ですが、長く鑑定をやってきて…
・人生はその人のもの
・人は自分で幸せを選択する力を持っている
・精神的苦痛が幸せを選択する力を弱めている
・可能性を信じられる時、人は力にあふれる
・未来はどうとでも変わる
・夢を叶える力は誰にでもある
・言葉は人に力を与える
こういう事実を目の当たりにした時、占いの持つ本当の可能性に気づいちゃったんですね。
『占いが持つ本当の力は、未来や見えないものを言い当てることじゃない』って。
当てよう、当てよう、っていう占いをやめて。
感動鑑定にシフトしてから、占い師の役割って大きいなと思うようになりました。
世の中の不安が大きくなるほど、絶対私たちの力は必要だ、って。
希望や可能性を信じられる人が少なくなったら、それこそ世界はヤバいですよ。
ホントに荒廃していっちゃう。
だから『善き占い師を増やしたい』ってなったんですよね。
おっと、話が壮大な方に逸れちゃいましたよ(笑)
ともあれ。
占い、鑑定がセラピーであるなら、心理テクニックだって積極的に取り入れよう、というお話でした。
とは言ってもね。
どれだけ心理テクニックを盛り込んだって、占いの不思議は失われませんよ。
私だって未だに『占いは不思議で面白い』って思ってますし。
不思議な部分は不思議な部分で大切にしつつ、相談者さんと一緒に素敵な未来を創るという目的のために、鑑定技術を磨いて行きましょう。
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