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Grand Tarot Belline | 魔術師エリファス・レヴィの秘術タロット

目安時間 7分

Specification

Cards

枚数:78枚+1枚
タテ:158mm
ヨコ:74mm
厚さ:0.32mm
重さ:336g

Package

タテ:103mm
ヨコ:193mm
高さ:45mm

Accessories

簡易説明書(72p・仏)
タテ:160m
ヨコ:75mm
厚さ:4mm
重さ:41g 

Aeference price

\18,000-

Publisher

GRIMAUD

Impression

カードは角を落としていない、切りっぱなしのような見た目。
だが、よく見れば縁をゴールド処理してあり、高級志向品であることがわかる。
箱も内側がベロアのような仕上げになっており、高級感がある。
ただ、箱の外側は黒く光沢のあるコーティング仕上げで、指紋や汚れがつきやすいのが難点か。

カードはかなり大きめで、広いテーブルでなければかき混ぜるシャッフルは難しい。
大きいせいか、多少薄く感じてしまうが、扱いに気をつければ問題ないレベル。
リーディングに使う際はゆっくり、丁寧にスプレッドをすると良いだろう。

Background

1800年代に活躍したユゴーの亡命を予言したという有名なカード占い師、エドモン・ビロードの作。
こちらはその復刻版である。
このタロットは高名な魔術師、エリファス・レヴィの弟子、ポール・クリスチャンが考案したエジプト風タロットを再現したものとされる。
再現の復刻版、と少々ややこしい経緯のあるタロットだが、見ての通り何とも魔術や秘術の香り高いカードである。

カードのそこかしこにエドモンのものであろう手書きの文字が多数書き込まれている。
これほど「ゴチャゴチャした」印象のカードはそうないだろう。
この文字も含めて解き明かしたくなる、そんな思いに駆られるタロットだ。

Review

マルセイユ版を下敷きにしているのだろうが、この後に登場するライダーウェイト版やトート版に繋がるようなデザインも見受けられる。
愚者の足元のワニや戦車のスフィンクスなどがそれだ。

世界のカードなどはヴィスコンティ版の影響も見られるようだ。
ベリーヌ版は残念ながらベストセラーとはならなかったものの、古い時代のタロットと現代のタロットの過渡期に生まれた…というよりも、もしかしたら二つの時代を繋いだ架け橋のような重要なタロットだったのかも知れない。

それまでのタロットやそれ以降のタロットと違い、ベリーヌ版は占い師自身が描いた珍しいタロットでもある。
画家でもイラストレーターでもない、絵に関しては素人のエドモンが描いているのだから、絵が稚拙なのは仕方がないかも知れない。
マルセイユ版も決して上手な絵とは言い切れないが、ベリーヌ版はさらに…である。
しかし、見るものに何かを感じさせずにはおかない絵柄は、タロットの不思議がなせる業か、エドモンの込めた思いなのか。

いずれにせよ、強烈な迫力で感覚に訴えかけてくる、魅力的なデッキである。

Scene

カードに所狭しと書き込まれた、暗号のような文字や記号、よく見ると占星術記号も書き込まれています。
前時代、1700年代にエッティラがタロットに占星術等を取り込んでから、タロットは遊戯用カードという運命から解き放たれ、魔術とオカルト、スピリチュアルの世界に仲間入りを果たしました。
それから現代に至るまで、エドモンやウェイト、クロウリーなど様々な魔術師たちによってタロットは進化を続けてきたと言えます。
そんな時代が移り変わっていく様子を見せてくれる、ベリーヌ版はタロットの歴史の語り部的存在なのでしょう。

私がお勧めしたいこのデッキを使ったリーディング、それは占者一人で行うソロ・リーディングです。
何かを占うというよりは、タロットを通じて古代の叡智に到達し、もたらされるべき情報を得る…そのような使い方ですね。
静かに古の時代に思いを馳せ、大いなる叡智の源に繋がりましょう。
その時、このデッキは私たちが求めずとも、必要な情報を与えてくれるでしょう。

魔術師たちが追い求めた秘術、その扉を開いてくれるのは古の魔術師、エドモン・ビロードの残したこのカードかも知れませんね。

おすすめ度

★★★☆☆

【上級者向け】

このデッキは私たちがよく知っているタロットとはかなり異なります。
ちょっと面白いな、と思った所をご紹介すると…

トランプの2倍近い大きさがありますね。
迫力はあって良いのですが、シャッフルはやはりやりづらいです。

それと、注目して欲しいのはまず…
愚者の表情。
ふてぶてしいことこの上ない表情(笑)
カメラ目線というか、何故かこちらを向いているように見えるのも気になりますね。

そして戦車。
マルセイユ版、エッティラ版まで戦車を引くのは馬でした。
ところが、ベリーヌ版ではスフィンクスに。
この20年ほど後に登場するライダー版では戦車でも戦車を引くのはスフィンクスです。
馬→スフィンクスは、このあたりからの変化なのかも知れませんね。

ただ、不思議なのは世界のカードですね。
古くからあるマルセイユ版ではすでに輪の中で踊る人物が描かれているのに、ここでは描かれていません。
世界のカードで人物が描かれていないのはヴィスコンティ・スフォルツァ版。
このあたりは何故エドモン・ビロードがそのようにしたのか、知りたいところです。

 

何はともあれ、とにかく上級者向けのデッキです。
デカい、読めない(主に字が)、無駄に高級感、そして解説書はフランス語…これで初心者向けな訳がない(笑)

ほとんどはコレクションに加えられておしまいでしょうが…
何と言ってもこの贅沢感あふれる仕様がね~(笑)
もう絶版になっているようですし、気軽には使いづらいかなと思ってしまいます。

ただ、先にご紹介したグラン・エッティラ同様、このグラン・タロー・ベリーヌもタロローグならいつかは使いこなしてみたいデッキの一つ。
研究対象としては非常に興味深いデッキでもあります。

 

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